「地球温暖化論への挑戦」(八千代出版)

薬師院仁志

 {現在、多くの人々が、人為的地球温暖化という人類的規模の危機が到来することを不安に覚えている。地球温暖化防止京都会議の前に総理府が行った世論調査(1997,9,27日発表)を見ても、"温暖化が心配だ"という回答が82%をこえている。
 "二酸化炭素の大量排出が続けば、温室効果による気温の上昇が進みます。海面水位上昇による土地の喪失、豪雨や干ばつ、砂漠化の進行、生態系の破壊、熱帯性の感染症の発生など、地球規模の環境破壊が加速します・・・・世界は環境問題で日本が国際的な主導権を発揮することを望んでいます。今こそ日本が世界に貢献できるチャンスではないでしょうか"
 新聞投書欄の読者の声である。

 ところで、この投稿者、及びそれを掲載した編集者は、何を根拠にこのような断定を行うのだろうか。
 何故に二酸化炭素の大量排出によって気温が上がるのか。二酸化炭素分子の変革振動や伸縮振動について知っての上の断定であろうか。さらに何故二酸化酸素が増加すれば豪雨や干ばつが起こるのか、何故砂漠化まで進行するのか・・・・・・・・・・・・・

 多くの一般読者にとって、何故二酸化炭素の人為的排出がそのような危機的事態を招くのか、科学的にはさっぱり理解できないに違いない。にもかくぁらず、このような見解が大新聞の紙面を飾っている。・・・・・・・・・・・・・・・
 世間の八割以上のものが気象学や気候変動論等に精通しているとはとても考えにくい。
 となれば、多くの人々は、自分では根拠がさっぱり解らないことを信じ、心配していることになる。・・・・・・・・・・・

 このまま温室効果ガスを排出し続ければ地球が温暖化することは"IPCC"(気候変動に関する政府間パネル)によって予言されているではないか、という反論もあるかもしれない。だが、なぜIPCCの予言が正しいと断言できるのか、このメンバーの誰を信頼しているのか
 その信頼の根拠は何なのか。
 どこのだれで、どのような人物なのか全く知らない人の言うことを信じるというのであれば、それこそ盲信に他ならない。・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 われわれの周りでは、新聞、テレビ、雑誌、書物などのメディアが連日のように地球温暖化問題について情報発信し続けている。このような、温暖化問題に関する情報洪水のごとき状況下で、多くの人々は科学的根拠も理論もデータもほとんど知らないまま、人為的活動によって地球温暖化が生じるのだと、いつの間にか思いこむようになっているのではないだろうか・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

"気象学者や解説者の言うことをそのまま信じて、政策立案に参加してはいけない。温暖化の解説書はたくさんでているから、その内容を自分の頭で吟味していただきたい。そして不審に思い、納得できないことが少しでもあれば、その政策立案から離れる勇気を持っていただきたい。宗教ならば、偉大な教祖の言うことをじることによって成り立つ。しかし、学者間で信じ合うことによって成り立つ科学は存在しない。そのようなエセ科学による政策は必ず無理が生じ、まぐれ当たりを除いて失敗するものだ"物理学者 槌田敦

 私は地球温暖化脅威論を何が何でも否定してやろうと思っているわけではない。ただ、昨今の地球温暖化問題とは何なのかということを、科学的側面も含めて、時流大勢に流されることなく、今一度深く考えてみたいと思うのである。}

書評 「脅威論のいかがわしさ」(池田清彦 山梨大学教授)
 {ほとんどの人はもう忘れてしまったのだろうが、1960年代後半から80年代初頭にかけて、多くの科学者やマスコミは地球寒冷化をはやしていたのである。それがいつの間にか世おあげて地球温暖化論に変わってしまった。評者はかって"政治的に重要な理論ほど科学的にいかがわしい"と題して、国際政治の最重要なアイテムになった人為的地球温暖化論が実証不可能な理論であることを論じた。本書は豊富なデータと緻密な論証により、そのことを完膚無きまで明らかにした類いまれな一冊である。

 地球の気温は常に変動しており、近年の温暖化が事実だとしても、それが二酸化炭素の排出量の人為的増大に起因するという確たる証拠は何処にもないことを、たくさんの文献を引用しつつ誰にでも理解できる言葉綴る著者の手並みはあざやかである。
 人為的原因による地球温暖化を信じ込まされている多くの読者は本書を読み進むうちに次のような事実を知って、愕然とするに違いない。
 たとえば、地球の気温が少し上昇すると、局地の氷が融けて海面1b近く上昇するという話しにさしたる根拠がないこと、気温と空中の二酸化炭素は相関しているが、前者が原因で後者が結果という可能性もあること、地球の温度の変動に最も関係しているのは実は太陽活動であるらしいこと・・・・・・・・・・・・

 温暖化球威論は地球規模マインドコントロールであり、われわれの多くは"温暖化真理教"の信者かも知れないと言う著者の挑発に沢山の反論を期待したい。科学と政治の関係に興味ある全ての人に勧めたい好著である。}

寸言
 要するにマスコミの軽佻浮薄の論調に惑わされるな。みんなが同じ方向に向いたときが危ない。誰かが意図的に、政治的に人々をマインドコントロールしていることをえ。
 地球の温暖化、寒冷化は太陽活動に起因するところが大きい。いわば、地球誕生以来の循環過程である。

 地球は人間などというちっぽけな存在の活動に左右されるようななものではない。
 しかし、人間があまりにも地球(自然)に対して思い上がりり、好き勝手に振る舞うと人類滅亡を含め、とんでもないしっぺ返しをされることになるかもしれない。現在の地球温暖化論も、是非はさておき、人間よ思い上がるな、もっと敬虔になれという警告論として受け止めては如何。



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