『危機意識は生存本能を掻き立てる』

 危機に直面すると人間の可能性は大きく広がり、生き延びようとする意欲も強まる。

プラナリアという原生虫がいる。体長10センチ、水がないと生きられない。この動物に簡単な仕掛けを与えて水を探させる。始めは必死になって探し回る。ところが、仕掛けの仕組みをすぐ覚えてしまい、繰り返しているうちに飽きてしまうのか、水を探すのをやめ、一種の自殺行為に入り死んでしまう。

 そこで、この仕掛けを複雑にして、容易く探し出せないようにして危機感を増幅してやると、何度もチャレンジし活発に動き回る。学習能力の実験である。

 ここから、根本的に生物の生存本能にとって危機感が不可欠だということが解る。危機意識と旺盛なチャレンジ精神、この二つが生存の大切な条件,大丈夫と安心したところに生存意欲の減退が始まる。ピンチは生き延びるチャンスである。


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