チェナ温泉に着いたのは14日の午前1時過ぎだった。チェナのホテルには森という男性がいて我々の世話を担当してくれた。部屋は福岡の山下さんと同室。
 彼は長旅の疲れで早々にベッドに入ったが、私は岩風呂(温泉)に入ろうと外に出てプールの建物の先の大きな浅い水溜りに入っているムースのつがいに出くわした。
 当方はびっくりしたが、ムース達は人間との鉢合わせには慣れているのか落ち着いたもの。じーいっとこちらを見ていたがゆっくりと溜まりから出たが立ち去る様子はない。
 急いで部屋に戻りカメラを持って駆けつけたときには、すでに立ち去ったあとだった。
 岩風呂の方に人影が二つ。後を追ったら海宝さんと津川さんだった。一緒に入る。  「天気がよければここからオーロラが見えることもあるんだが・・・」とのこと、生憎と雲が多く時折切れ間が明るくなる程度だ。雲の上は15夜に近い月があるはずだが。
 部屋にも戻るときムースロッジの1階で明かりがついて話し声がする部屋がある。伸び上がって窓から覗くと大津夫妻他数人が一杯やっいる。「お出でお出で」の手招きに誘われて、成田で買った酒パックを持参して仲間入りする。
 海宝さんを囲んで話は尽きない。隣室からの苦情でお開きにしたのは4時近かった。

 9時半起床。山下さんとホテルの周りを散策する。食堂の側にはムースの角を積み上げたオブジェがある。乱獲時代の産物だろうが、見事なものだ。見る角度で頭蓋骨が怒ったり笑ったりと表情を変えるのが面白い。
 朝食兼昼食をとりにレストランに入り、先着の辰野さん、白川さんと同席してパンとサラダの簡単なものを注文。値段は6.5ドル。
 午後、山下さんと裏山に登る。全山黄葉して世の中が黄色くなった感じ。黄葉はこうようでも紅葉の方が好きだ。それも東北のように全山紅葉より九州のように、針葉樹の緑の中に紅があるのが好きだ。
 途中で白川さんが降りて来るのに出会った。山は奥が深いらしい。とにかく山頂まで登って見ることにする。
 山頂近くなると路はぬかるんできた。山頂に池があったり(夜叉ヶ池)ぬかるんだりするのは理解に苦しむ自然現象だ。
 路を外れると苔状の植物が毛の深い絨毯のように足を包み歩きにくいこと甚だしい。やっとのことで、山頂にたどり着く。平らな岡といった感じで木々のあいだから雪を被った遠くの山々が見える程度で、素晴らしいなんものではない。素晴らしい景色を期待していたのに。
 下山の途中、登って来る田中さんと星さんとすれ違う。
 オーロラ観察小屋があり、そこからムースロッジやプールの青い屋根が見える。  違和風呂には大津さん、綱村さん、石原さんが入っていたが、そのあと日本から持参の酒で風流を楽しんだとのこと。
 夕食は各自食堂でとる。田中さんと星さんが既に来ていたが山下さんと同席させてもらう。料理はメニューにステーキがあったが、品切れとかで結局一番高いカニを注文したが飲み物も加えて53ドル取られたのには驚いた。大きなタバラガニだったが、それほど美味くはなかった。博多では同じカニで2人前が3,000円程度なのに。
 夜はまた1階の部屋に、大津夫妻、福井夫妻、辻本さん、綱村さん、石原さん、岩元さん、小生が集まり海宝さんを囲んで遅くまで歓談。
 翌15日、昼過ぎに起きてみると同室の山下さんがいない。昨日撮ったビデオをみると色がよく出ていない。フェアバンクスで買ったカップラーメンで昼食を済ませ、再度裏山に登りビデオを取り直す。
 福岡の仲間から土産は石でいいと言われていたので、滑走路横の川の辺を歩いてみる。蝋石のような石やキラキラと輝きのある石などを拾って帰る。
 小型飛行機で北極圏を観光した人、車で山地を回った人、レンタルバイクで散策した人、それぞれ15日の拾時間を楽しんだようだ。
 午後6時からパーティが始まった。大きな柱が立っていたが、幕を開くと大きなテントになる。柱は鉱山の廃物利用、幕はパラシュートの再利用だとか。
 9月生まれの人に、事務局からデコレーションケーキのプレゼントがあったりと賑わっているとき、別便で大阪組が到着して座は益々の盛況。
 このツアーの中に顔全体に髭を伸ばした人が3人いた。渡辺さん、阿部さん、小生である。記念に写真を撮ってもらう。
 時が経つのは早い。あっという間に散会となった。
 部屋でウトウトしているとき「オーロラだ」との声に外にでると、北東の空に白いカーテン状のオーロラが蠢いていた。始めて見るオーロラに感嘆の声が辺りに漲った。
 北の空に出来た緑の帯があっという間に天空を駆けて南の地平線まで伸びて、激しく動いていたが、暫くして消えた。そのあとは光りのカーテンといわれる、白いレースのカーテンが揺れ動いているようなオーロラが、北北東の空に出ては消え消えては出ていた。
 オーロラを撮影しようと三脚まで用意してきたのにオーロラにカメラを向けてシャッタを押すがシャッターが切れない。自動焦点機能を解除する方法を調べて来なかったのが悔やまれる。もう一つの小型カメラも同じだった。自動焦点機能付きのカメラの人は皆失敗してたようだ。とても駄目だろうと思ったが念のために回したビデオカメラに微かながら光りのカーテンが写っていたのがせめてもの慰めであった。  意外と「写るんです」で撮った人のカメラには写っていた。他に撮影に成功した人が何人かいた。  

深夜の岩風呂(津川さんと海宝さん(右)) 同 津川さん(左)と見野 左から福井夫人、大津夫妻、綱村さん

上左から磯村、辻本、岩元、福井の皆さん
横になっているのが海宝さん
ムースの角を積み上げて作ったオブジェと
山下さん
ホテルの食堂で
左から白川さん、辰野さん、山下さん、見野

近くの高原でカメラを構えた見野 高原で 左から見野、山下さん、星さん 白樺の皮を手にした山下さん

左の木造がムースロッジ、我々の宿舎、                      
青い屋根がプール、その手前が岩風呂
自然石を雑に積み重ねた感じの岩風呂 夜の岩風呂
左から松下、白川、山下、塚本の皆さん

前夜祭 スナップ
左から田中さん、福井さん、大津さん夫妻
同 左から塚本さん、小林さん
在田さん親子、松下さん
   
同 石原さん、吉田さん、五十嵐さん
右から熊田さん、安部さん
ひげの3人衆
左から見野、渡邊さん、安部さん
左から渡邊さん,辻本さん、芝原さん夫妻

海宝さんを囲んで 山下さんが撮ったオーロラ 堂本さん(三井マラソンツアーで参加)が
撮ったオーロラ

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